商流
商売をしていると、普段取引をする仕入れ先や販売先のお客様との関わりは、自ずと深い繋がりとなります。
複数の代理店などが介在する商流となれば、エンドユーザーの情報までは中々管理出来ないのも事実です。
今回の事故米の件は、目の前のお客様との取り引きの連続が、最終的に国民の思いもよらぬ所で消費されてしまう結果となりました。
輸入事故米がいつの間にか国産米に化けた経緯には、意図的なものを感じますし、知らずに転売したという業者に関しても、通常流通している国産米の価格からして、明らかに安い単価での商売の不法性に、業界人であれば当然気づいても不思議ではありません。
私が扱っている再生プラスチック原料も出所があやふやな玉が市場に出回ることがあります。製造をしていると使ってみればマトモかどうか判断出来ますが、基本的に素性の分からないモノには手を出しません。
商売に限らず、今わたしたちは「倫理」を求められているのかも。
別に誰かにではなく、自分自身で求めるものとして。
社会人として当たり前のことですが、現実の世の中は実際そうではないし、それが「人間社会」なのかも知れません。
ややこしい精神論を打つつもりはありませんが、昨今の政治や事件を見るたびに「人間の無責任さ」を痛感してしまうのです。