本当の冷静さ
東日本での震災から2週間が経ちました。
被災地の方々は、今だ不安なままの日々を過ごされています。
私たちは、連日のテレビの報道で惨状を目にするわけですが、何か一方的に騒ぎ立てているだけにしか見えないのです。
特に震災後1週間というものは、報道サイド(特にテレビ)の過剰な興奮ぶりに違和感を感じていました。
確かに経験値のない未曾有の大災害に対して、万全の対処法を準備していなかったとも言えますが、あまりにも現地の惨状を無視した取材体制には、報道意識そのものを疑ってしまうくらい目を被うものでした。
自分たちが特別なポジションにでもいるかのような勘違いでもあるのでしょうか。
誰もが想定外の状況で動いている中では、やはり政府が強烈なリーダーシップをとってコントロールする必要があります。
当然、各方面から多くの批判も出てくるでしょうが、甘んじて受ける覚悟で義務を果たすべきです。
私たちの目に見えないところで、粛々と行なわれているとは思います。
片やプロ野球は、ようやくセ・パ両リーグの同時開催と4月中のナイターゲームの中止を決めましたが、こちらこそ開いた口が塞がりません。
どこかの大御所と勘違いのオーナーは、仕分け大臣の顔が浮かんで地団太を踏んだことでしょう。
平時であれば体制に流されていたことでしょうが、流石に強硬な態度は貫けなかったですね。
選手会はもとより、野球ファンや国民の真の想いが通じた結果です。
こんなことがあると、日本人もまだまだ捨てたもんじゃない!って思えるのですが、買いだめや放射能風評への過剰行動もまた今の日本人の姿でもあります。
誰もがこの先の日本を危惧し、そして自分たちの生活に不安を抱いています。
電気・水・油・食べ物、おまけに放射能汚染までも、すべて生活に直結した課題が山積しています。
「誰かが何とかする」ではなく「僕が、私が何とかする!」という気概が求められています。
少なくとも、当初叩かれていた東電とそれに関わる警察・消防の各関係者の方々は、その使命を胸に身体を張っておられると思います。
今、一番冷静なのは、何もかも一瞬で失った被災者の皆様ではないでしょうか。