第15回 簡単洗浄
マルチメゾンで洗濯機を「かさ上げ」すると、どんな効果があるのでしょうか?
奥様方が、したくても出来なかった「防水パン」のちょっとした清掃、洗濯機から出ている排水ホースが折れ曲がっていないか?、あるいは排水口から外れていないか?などが直接目で確認できたり。
行方不明だったお気に入りの靴下の片方が、洗濯機の下から見つかったり…ということもあるかも知れませんね。
マンションにお住まいの方でしたらお分かりだと思いますが、流し台や洗面所などの排水口を定期的に業者さんが洗浄してくれます。
防水パンの排水口も同様に行なわれることになっていますが、ここ最近の「ドラム式洗濯機」の普及からか、洗濯機下に排水口がある場合には、業者さんが洗濯機を降ろしてまで洗浄することが極端に少なくなりました。
理由は「ドラム式洗濯機」の重量がかなり重たいからです。
ほとんどが80キロ以上ありますし、重いものでは100キロ超すタイプもあるのです。
それでも苦労しながらでも降ろして洗浄される業者の方々もいらっしゃいますが、その際に壁紙や床がキズついたり、ホースの接続不良が起こったり(目視確認ができないため)など、お客様とのトラブルがあとを絶ちません。
無事に洗浄が終わっても、洗濯機を載せる際のホース接続がまたひと苦労するのです。
結果、これほどまでの多くのリスクを抱えてしまう洗浄業務であれば、初めからお断わりするということも十分に理解できる状況といえますね。
ただ、建物の長期的な保全管理の観点からも,洗濯排水の詰まりによる階下への漏水リスクから観ても定期的な洗浄は欠かせません。
ご覧のように「マルチメゾン」を設置されたお宅では、業者さんによる洗浄も洗濯機を載せたままで簡単に行うことが出来ます。
今現在、何もトラブルが無いとしても、安心して生活していく上においては、何処であれ確実な点検や清掃は必要です。
ましてや目に見えない所であればなおさらです。
自分たちの住居(マンションなど建物全体も含め)は自分たちで守る。管理会社や業者さん任せでなく「自主管理」の意識をもっと高めていくことが大切だと思います。
あまり知られていないマンション生活のトラブル・その7
上階の住居(専有部分)で発生した漏水で階下に被害が出た場合、その住居の復旧は漏水元の責任で復旧しなければなりません。
多くのマンションは、同列(真上、真下)であれば間取りの設計を同じにしていますので、洗面所の位置は一緒の場合がほとんどです。ただ、漏水した水が真下に漏れるとは限りません。
私が聞いた話しの中で、階下のリビングの壁伝いに漏水して立派な絵画が濡れてしまった事例があったそうです。
ちなみに、その絵画のお値段までは聞きませんでしたが…